映画「劇場霊」のティッシュ配りに見た「人が欲しくなるモノ」の本質
こんにちは、バーグハンバーグバーグの山口むつおです。
先日、小山健さんの個展(野外)を手伝いに代々木公園に行ってきました。原宿駅の近くでお兄さんがティッシュ配りをしていたのですが、そこを通る人が何故かバンバンティッシュを受け取っていくのです。
僕も受け取りに行ってみると…あ〜〜なるほど、そういう事ね!
なんでみんなティッシュを貰いたくなったのか
その時にもらったティッシュがこちら。
映画「劇場霊」のティッシュなんですが…これ、黒いティッシュなんです。
※ほら真っ黒
Twiterで写真をアップしてる人も結構いるみたい。
これから新宿のピカデリーで劇場霊みるぞ⤴︎⤴︎⤴︎楽しみ〜〜💖 左は黒いティッシュです。 楽しみ楽しみに😊 #劇場霊 #楽しみ pic.twitter.com/GQ9eSUAlwN
— ☺︎おがわゆかり☺︎ (@8m3Hyg) 2015, 11月 23
黒いティッシュもらった pic.twitter.com/BvKp936ZNV
— NoA (@noa12_31) 2015, 11月 22
暗いパーカー奇抜なメイクのおねいさん(新宿駅のティッシュ配り)が配っていた黒いティッシュです。今朝の話です。 pic.twitter.com/NlpXcBdB3n
— あ゛ (@ame_xxxx) 2015, 11月 21
普通のティッシュなら、タダでもそんなに欲しくはないし埋もれてしまうけど、「黒いティッシュあげる」と言われると欲しくなる。この"ちょっとだけ特別感"がうまいなーと思う。
"自分で買うほどではない"モノを貰えると嬉しいという心理
ご想像の通り、黒いティッシュは普通のティッシュよりちょっとだけ高い。
1箱で500円くらい。白いティッシュなら、同じものが5個セットで300円くらいで買えちゃう。数千円するような超高級品ではないし、正直買おうと思えば買える値段ではある。あるけど、これ自分ではなかなか買いませんよね。だって黒いだけだし。
でも、貰えるとなんか嬉しいですよね?それは「自分では買うほどではない」ものを「使った事がある」という経験値が手に入るから。
以前、弊社の引っ越し祝いに皇室献上品のトイレットペーパーをいただいた事があったんだけど、絶妙なチョイスだな〜と思った事がある。
トイレットペーパーなんてぶっちゃけ何でもいいっちゃいいんだけど「これ、ものっすごいフワフワだからあげるよ〜」と言われるとなんか嬉しいし、「皇室献上品のトイレットペーパー使った事あるんだけどさ…」って、人にプチ自慢したくなる。
それを聞く側の人も、それくらいの「自分でも手の届く範囲の自慢」であれば、聞いていて不快な気持ちにはなりませんしね。
まとめ
サンプリングや、プレゼントキャンペーンなど、広告展開として「人にモノをあげる」事を考える機会は多いかと思います。めちゃくちゃぶっ飛んだ事をするのもいいけど、こんなちょうどいい温度感のモノをたくさんの人に手にとってもらう…という方向性を考えてみるのはどうでしょう。
- ティッシュじゃなくて油とり紙を配る(夏)
- 明太子と白飯の試食をめちゃくちゃ近い位置でやる
- 「もっと訳有り商品」として、期間限定でエッチな大根をさらに安く売る
こういうのって利益よりも人に喜んでもらう事を重視して考えなくちゃいけないので、優しい気持ちになれる和やかムードの雰囲気の打ち合わせを心がけましょう。みんなお気に入りのパジャマを着て打ち合わせとかいいかもしれない。